Fiction
Fictionby ジョウタ・クヴィートカ(Жовта квітка)
汚れなき悪戯 その一
(やっぱバックれようかな) 俊介は六本木通りを溜池あたりまで車を走らせたところでなんとなく浮遊感に似たおぼつかなさを感じてつぶやいた。今日と同じ目的のためにハンドルを握るたび、高揚と不安のないまぜな気分の中にこの感覚は決まってついてくるけれど、今日に限ってはシートから身体が浮いてしまいそうな頼りなさを伴っていた。
Fictionby 二 幕間(Shitanaga Makuai)
鈍行ママチャリ、ぜんぶ白馬
推しが泣いている。今まで一度だって、真実の涙を見せなかった彼女が、好きなキャラが非業の死を遂げる回のアニメを泣くために観るわたしみたいに、泣いている。
